地球を一周すると、どれだけの距離になるのでしょうか?
地球の形状とその周長について理解することが、地球を一周する距離を把握する上で不可欠です。
地球一周の長さは、東西と南北でわずかに違います。
この記事で、地球の周長について詳しく説明します。
地球一周は何キロメートル?
地球は完全な球ではなく、赤道部が少し膨らんだ「扁球」という形をしています。
そのため、赤道の周長と極の周りの距離は異なります。
赤道の周長
赤道の周長は約40,075キロメートルで、地球上で最も長い部分です。
この数値は国際的に認められた基準とされています。
極の周長
極を通る経度の周長は約40,008キロメートルで、赤道の周りより少し短いです。
この差は地球の扁平性によるもので、地球が完全な球形ではないことに起因します。
地球の周長を知ることは、そのサイズと形状についての理解を深めるために科学的に重要です。
地球の全周の長さの計算方法には、興味深い科学的測定と歴史があります。
次に、地球の周長をどのように計算するかについて詳しく解説します。
地球周長の計算方法
古代の計算方法
古代ギリシャの時代に、地球のサイズを計算する最初の試みがエラトステネスによって行われました。
彼はアスワンとアレクサンドリアの二つの都市で太陽の位置を観測しました。
夏至の日、アスワンで太陽が真上にある時、アレクサンドリアでの太陽の影の角度を測定しました。
これらの情報を基に、地球の周長を約25,000マイル(約46,250キロメートル)と推定しました。
現代の計測方法
現代では、衛星技術の発展により地球の形状やサイズがより正確に測定されています。
特にGPS技術を使用して、地球上のさまざまな固定点間の距離を測定し、それによって地球全体の形状と大きさを計算する方法が主流です。
レーザーを用いた地球形状の測定
衛星から地表にレーザーを発射し、反射した光の往復時間を用いて地球の形を定量的に把握します。
この方法で、地球の赤道半径や楕円率などが正確に求められます。
特に赤道の長さが約40,075キロメートル、極の周囲が約40,008キロメートルと詳細に計測されており、地球の正確なサイズと形状を理解する上で重要です。
メートル単位の確立
1795年に「メートル」という長さの単位が導入されました。
それ以前は地域や時代に応じて異なる単位が用いられており、「キュビット」のように個人の身体寸法に基づくものもありました。
航海の進展と共に、世界的な長さの標準化が進み、「1メートル」を子午線距離の1000万分の1と定義しました。
40,000キロメートルの実感
地球の一周は40,000キロメートルとされています。
この距離を、東京から大阪までの約400キロメートルと比較すると、100倍、すなわち50往復に相当します。
これは、頻繁に長距離を移動する人々が意識せずとも地球一周に匹敵する距離を旅していることを示唆しています。
日本で初の地球規模の測量を行った伊能忠敬
江戸時代の天文学者である伊能忠敬は、日本で初めて地球のサイズを測定した人物です。
彼は「大日本沿海輿地全図」を作成する過程で、子午線の長さを約38,000キロメートルから39,900キロメートルと推定しました。
彼の測量は15年にわたり、地球一周に匹敵する距離を歩いたことになります。
40,000キロメートルを異なる単位で見る
地球一周は何マイル?
一般的に英語圏で使用される「マイル」は、1マイルが約1,609.344メートルです。
地球の円周が40,000キロメートルの場合、これは約24,854.8477マイルに等しいです。
地球一周は何フィート?
フィート(foot)はかつて「人の足のかかとからつま先まで」を基準にしていましたが、現在は0.3048メートルと国際的に定義されています。
地球の円周が40,000キロメートルの場合、約131,233,596フィートとなります。
地球一周は何里?
「里」は伝統的な東アジアの距離単位で、日本では1里が約3.9273キロメートルに設定されていました。
この単位で、地球の円周40,000キロメートルは約10,185里と計算され、「母をたずねて三千里」の約3倍以上の距離となります。
地球一周の時間計算
地球を一周するために必要な時間は、選択した交通手段によって大きく変わります。
以下に、主要な交通手段を使った場合の時間をおおまかに示します。
歩行
一般的な歩行速度を時速約5キロメートルとした場合、連続して歩き続けると、およそ8,000時間(333日間)を要する計算になります。
自動車
主要な高速道路を使用し、平均時速80キロメートルで移動する場合、連続して運転すると約500時間(約21日間)がかかると見積もられます。
航空機
長距離の国際便の平均飛行速度が時速約900キロメートルの場合、約44.4時間(約2日間)で地球一周が可能です。
鉄道
時速約100キロメートルで走行すると仮定すると、約400時間(約16.7日間)を必要とします。
船舶
大型の客船が時速約30キロメートルで航行する場合、約1,333時間(約55.6日間)が必要です。
まとめ
地球の周囲は約40,000キロメートル(約24,854.8477マイル、131,233,596フィート、10,185里)です。
この距離をさまざまな交通手段で移動すると、必要な時間が大きく変わります。
具体的には、徒歩で約333日、自動車で約21日、飛行機で約2日、鉄道で約16.7日、船で約55.6日が必要となります。
これらのデータは、地球の規模と異なる移動方法による時間の比較を示しています。